2019年03月31日

高架下プロジェクト竣工

暖かな日差しに迎えられた3月25日、東小金井高架下の食とものづくりのシェア施設「MA-TO」がオープンしました。

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オープン記念の式典には多くの方が集まり、使い方を想像してわくわくしながら、見学をしていました。制服姿の駅員さんも興味深々でした。

人の流れに沿って開かれた広場は、「高架下=ちょっと薄暗くて窮屈なイメージ」が吹き飛ぶほど、明るく軽やかな空間になりました。
歩く人の視点でスタディをしたため、駅から歩いてきたときの体験的な広がりが印象的です。
また、建物の高さを低く抑えているため、屋根に反射する光が多くなり、高架の天井面が明るく照らされています。
高架の下に3つの箱が置かれたシンプルな建築ですが、「駅からの移動の途中にある」、「そもそも大屋根の下である」という高架下ならではの空間の使い方を見つけられたように思います。
多くの人が気軽に立ち寄るような、地域に根ざした場になるといいな、と期待が膨らみます。


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シェアのキッチンや工房、小商いのための賃貸ユニットからなるこの施設は、住民に内在する小さな経済活動を種に、豊かな近隣関係を生み出すことを目指しています。
竣工して工事は終わりですが、建物としてはいよいよこれからです。
どんな人たちがどんなお店を開くのか、とても楽しみです。

ぜひ足を運んでみてください。

(追記)

工期が短く、短期決戦でしたが、とても楽しい期間でした。

どんなに小さな建物にも、たくさんのメッセージが詰まっています。メッセージというのは、建物の形や配置といった大きなものから、枠の納まりや寸法といった小さな部分まで、横断的であり、かつ、それらは相互につながっています。
そのつながりに気づいたとき、また新たな発見が連鎖的に生まれたりして、そうやって色々なことが絡み合って、一つの建築・環境として統合され、存在しはじめます。

「駅からの人の流れの中に滞在の場所をつくること」のために、配置の工夫、ファサードのデザイン、看板のデザイン、屋外家具の位置や大きさ、照明の位置や個数、床レベルの設定、建物の高さ、など、書ききれないほどのことが関係しています。設計序盤から意識していることから、現場が進んでいく中で決まることなど、検討の段階もまちまちですが、現場の終盤に向けてそれらが一つ一つ切り離せないものとなっていき、つながりが生まれていくのを感じました。

時間をかけて検討してきたものが一気に形になった姿をみて、そんなことを思いました。
あたりまえのことかもしれませんが、意識的に、忘れないようにしたいと思います。

諸星
posted by naka studio at 21:36 | スタッフより